「アンメット」第5話の視聴レビュー

「アンメット」第5話では、第4話で浮かんできた「大迫教授はミヤビの記憶喪失を本気で治す気はないのか?」「ミヤビの記憶喪失の原因を三瓶はどこまで突き止めることができるのか?」「ミヤビは脳外科医として再生できるのか?」という3つの視点で見ていきました。

様々な登場人物やエピソードはその答えを示唆するように、絡まり、ドラマとしての深みや面白さを増しています。

「アンメット」はミステリードラマであり、人間ドラマであり、恋愛ドラマでもあります。

それでは、第5話の視聴レビューを報告します。

目次

あらすじ

寺の住職・成海(三宅弘城)が、読経中に意識を失い運び込まれてくる。

検査の結果“もやもや病”が見つかり、治療後も脳梗塞や脳出血を引き起こす可能性をはらんでいることから、主治医のミヤビは、今後、お勤めは一切やめるよう宣告。それは事実上の引退勧告で、成海はその言葉を静かに受け止めるが、弟子の碧聴(大友律)は不安を隠せない。

早速、成海の手術が行われることになり、三瓶ミヤビを術者に指名する。しかし、もやもや病の血管は細く、手術の難易度も高いため、ミヤビは今の自分にはまだ無理だと反論する。

三瓶は「川内先生ならできます」と言い、その口ぶりはまるで手術の成功を確信したかのよう。

そうした中、ミヤビは麻衣(生田絵梨花)から「三瓶先生のことは、あんまり信用しないほうがいい」と言われたことが胸の奥に引っかかる。

一方、全科で専門医レベルを目指す星前は、自分にも脳外科の手術をさせてほしいと三瓶に頼むが、あっさり断られる。

星前は、自分の専門以外の知識がない医者を「専門バカ」と呼び、それによって困る患者を1人でも減らしたいと思っていたが、三瓶はその考えを真っ向から否定。

すると星前は珍しく声を荒げ、相容れない2人の間には嫌な空気が漂う。

しかし実は、星前の高い志の裏にはある理由が隠されていて…。

引用(from oricon.co.jp)

救急医療の場で、専門知識を生かして患者に素早く適切な対応をする救急部長・星前(千葉雄大)のことを話題に談笑しているシーン

星前は前科専門医をめざしていて、「専門バカ」という言葉を投げかけ、「前科専門医はあなたには無理」とあっさり返した脳外科医・三瓶に怒りをぶつけてしまう。

せっかくいい雰囲気になってチームがまとまってきたところだったが・・・

この結末は・・・

第5話のレビュー

2年間記憶障害という後遺症に苦しんでいて、毎朝日記を読んでから記憶を暗記して病院に出勤をしてきた川内先生ことミヤビ(杉咲花)。

脳外科医・三瓶(若葉竜也)との出会いで、徐々にミヤビの再生物語は進行していきます。

看護助手から手術医の助手、そしてなんと今回は手術を自分が担当してチームを引っ張て行く「術医」をやり遂げます。

これまで、誰もが予想せず、ミヤビ自身も諦めていた「脳外科医としての再生」、「ミヤビ自身の人生の再生」に希望の光が広がっていくようです。

アメリカからミヤビの記憶障害を治すためにやってきた脳外科医・三瓶は、まさにミヤビの人生の「ゲームチェンジャー」

ミヤビの婚約者だったという三瓶は、諦めることなく「ミヤビの記憶障害の原因」を突き止め、「記憶を取り戻す」ことを実現しようと突き進んでいきます。

三瓶も、そのことが二人の過去を蘇らせ、「愛の再生」につながってほしいという葬りきれない望みを抱いているのかも知れません。

どこまでもミヤビの記憶障害を治すために突き進む三瓶の姿

ミヤビに「私の脳の検査をお願いします。」と言われ、本人からのゴーサインが出たことから、三瓶はミヤビの記憶障害の原因となる脳の検査を進めますが、「何も問題となる原因が見つからない」ことに違和感を抱きます。

ミヤビが記憶障害を発症したのは、自動車事故の直後からだったことから、過去の診療記録から手がかりを得ようと、再度、ミヤビの主治医大迫教授がいる関東医科大学病院を訪れたのでした。

そこで、過去の同期だった脳外科医・綾野と出会い、「川内先生の診療記録を手に入れてください」「事故直後の脳の状態、検査結果、記憶障害を発症してからどんな治療をしてどんな薬を出しているのか・・・」といきなりぶしつけに迫ります。

「大迫教授は何で隠すんですか?」「何か意図があるんでしょ」と容赦がありません。

「知らない」一点張りの綾野に対して、「ホントはまだ思いがあるんじゃないんですか・・・川内先生に!」とついに禁断の一句まで言い放つことに。

ミヤビの記憶障害を治したい三瓶は、一歩も引かず、綾野の過去の傷をえぐるように、「彼女は必死で後遺症と戦っています」「可能性があるなら川内先生の記憶障害を治したいと思いませんか?」と綾野のミヤビへの恋心まで利用するしたたかさです。

思ったことは、相手の心情に配慮することなく、淡々と平気で言いますね。

感情に左右されずに、やるべきと確信したことを冷徹に貫徹するところに、三瓶の脳外科医としての優秀さの一端を感じます。

もちろん、そういった言動が今回の星前の反感を買うことにも繋がっているわけですが・・・。

それだけに時折見せる、ミヤビを思う憂いのある切ない表情がより胸に迫ります。

ミヤビの記憶障害が治ってほしくない人達

・ミヤビの脳の診療記録を頑なに隠蔽する者達

大迫教授の「ミヤビの記憶障害が治る可能性はない」という動かぬ見解は、今後も覆りそうにありません。

ミヤビの主治医・大迫紘一(井浦新)

引用(from thetv.jp)

しかし、本当にミヤビのことを思っているなら、「記憶障害は治る可能性がある」という三瓶に耳を傾け、協力するのが自然ですよね。

ミヤビの家族からも「神」と崇められるほど信頼され、親しくしているのですから、ミヤビを後遺症から解放してあげたいと思うはずです。

ミヤビの実家でくつろぐ大迫

引用(from thetv.jp)

やはり、ミヤビに過去を思い出されたら不都合なことがあるのではないでしょうか

もしかしたら、大迫が中心となって進めている、関東医科大学病院の建て替え・拡張工事に関係があるのか?

農家をしているミヤビの実家の土地が建設と絡んでいるのかも?

ミヤビはそのことで不都合な真実を知ってしまったのかもしれません。

西島グループ会長・西島秀雄(酒向芳)はミヤビの記憶障害が治らないことを望んでいます。第4話では「あの、川内先生だっけ?万が一にも記憶が戻ってもらっちゃ困るよ」とくぎを刺していましたね。

関東医科大学病院会長・西島秀雄(酒向芳)

引用(from anima.agency.jp)

大迫教授の「承知しました」という返事はどういう意味だったのでしょうか?

大迫教授が会長の指図に従って、ミヤビの記憶が戻らないよう、よからぬ医療行為をしているのでは?と勘ぐってしまいます。

特に、しつこいほど「薬を飲み続けること」をミヤビに念押ししている大迫への疑惑は、強まるばかりです。

 

ミヤビに処方されるあの黄色の錠剤はヤバいのか・・・(;゚□゚)

 

大迫教授の秘書でもある会長の孫娘・麻衣(生田絵梨花)もまた、ミヤビの記憶が戻ることを恐れ、「三瓶先生をあまり信用しない方がいい」とミヤビに吹き込んでいましたね。

会長の孫娘・西島麻衣(生田絵梨花)(twitter.com)

関東医科大学脳外科医・綾野楓(岡山天音)は、西島グループに麻衣と結婚して入り込むことで、実家の病院経営を立て直そうという目的があるため、会長に従う大迫の言いなりになっています。

しかし、過去にミヤビに思いを寄せていた綾野の心は、三瓶の「治したいと思わないのですか」という言葉に揺れ始めているようですね。

← 脳外科医で麻衣の婚約者・綾野楓(岡山天音)

引用(from cinra.net)

この4人の人物達の均衡が崩れれば、ミヤビの記憶障害を治す道は開けてくるような気がします

ミヤビの三瓶を信じる気持ちとチームスタッフ達の助けたい思い

一方、脳外科の医療チームの結束はどんどん強まってきているようです。

「モヤモヤ病」の脳外科手術を担当するミヤビに、「成功してほしい」という思いから、スタッフたちは、それぞれの立場でサポートをしていきます。

三瓶は、ミヤビの手術の準備のために練習に付き合ったり、助言をします。

(調理前は手術の練習用、調理後は食べる鶏手羽肉が第5話に何度も登場してました。ホントに旨そうです。)

看護師は、「あなたは一人じゃない。今は脳外科医で、たくさんの患者を助けている」と自信を持たせようと声をかけ、看護師長は「立派に見えるお坊さんたちだって、孤独や不安と戦っている。あなたが不安に思うのは当たり前」とミヤビの今を肯定しながら力になろうとするのです。

そして、手術当日、順調に終わるかに思えたところでミヤビがフリーズしてしまいます。

手術手順のすべてを記憶しきれなかったのでしょうか。

しかし、手術のメンバー達は騒ぎたてもせずじっと見守ります。

次の手順の一言を三瓶が声かけしたことで、手術は再開し、無事に終わりました。

「ねえ、三瓶先生がやるより早かったんじゃない!」と茶目っ気たっぷりに場を和ます麻酔科医、成増貴子(野呂佳代)。

「川内先生、この景色を目に焼き付けておいて下さい」という三瓶の言葉。

「あなたが教えてくれたんですよ。私たちは一人じゃないって。」「だから、自分だけで完璧である必要はないんです。」と看護師長の津幡(吉瀬美智子)も言ってくれました。

この言葉は刺さる―‼もうここでは泣くしかなかったです‧º·(˚ ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥)‧

ミヤビはあふれる涙をぬぐおうともせず、こみ上げる喜びに泣き笑いするのでした。

仲間のチームスタッフ達への感謝の思いと脳外科医として手術をやり遂げた喜びが錯綜するミヤビ。

その日の日記を綴りながら「忘れたくないなあ」とつぶやくのでした。

そりゃそうですよね、こんなにも大切な経験をして、深い思いがあって、それが明日につながらないなんて、悲し過ぎます。

だから、チームのミヤビを助けたいという思いや、ミヤビ自身が記憶障害から立ち直りたいという思いは、絶対強くなっていくと思うのです。

これが、ミヤビの再生の推進力にならないはずはないと私は思います。

まとめ

 「アンメット」第5話を視聴して、今回もやっぱり観てよかったなあとつくづく思いました。

 特に、「モヤモヤ病の手術が成功して終わった手術室のシーン」は忘れられません。

ミヤビ(杉咲花」の涙が本当に美しいし、笑いがこみ上げてくる様子にも「そうだよね、そうだよね。」と肩をそっと叩いてあげたくなりました。

第5話で分かったことは・・・

・大迫教授は、ミヤビの記憶障害を本気で治す気はない

ミヤビの記憶喪失の原因を突き止めるまで三瓶は妥協しない

ミヤビはチームの力に支えられ脳外科医として再生できた

という事でした。

第6話では、よからぬ陰謀があるのではと思える人物達にも注目です。

霧が少しずつ晴れるような展開が見られるかもしれませんね。

 

「アンメットは」(関テレ、日本テレビ系)で毎週月曜日夜10時から放送

tverやNetflixでも配信しています。

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この記事を書いた人

はじめまして。

ブログ管理人の「のっち」です。

ガーデニング、編み物、フラダンス、韓国ドラマなど、多趣味。

好奇心旺盛で、映画、ドラマの視聴本数は数え切れず、時代を賑わすニュースもチェックを欠かしません。

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